帯状疱疹とは
帯状疱疹とは、水痘帯状疱疹ウイルスによって引き起こされるウイルス感染症で、帯(おび)状の水疱や発疹が出る病気です。症状は大体1カ月近く継続することが多いです。
原因
水疱瘡の原因である水痘帯状疱疹ウイルスで発症します。過去に水痘帯状疱疹ウイルスに感染した経験のある人は免疫系が弱まるタイミングで発症します。
一度発症すると、たとえ治癒してもウイルスが神経節に潜伏している状態が続くため、ストレスや心労、老齢、抗がん剤治療等により免疫力が低下すると、ウイルスが神経細胞を取り囲んでいるサテライト細胞の中で再活性化することがあり、再発症します。
症状
発疹が出る前は、チクチクピリピリといった違和感を伴う知覚異常が起き、次第に痛みが出るようになります。痛みを感じた部分の皮膚は赤くなって水疱ができます。
症状は1カ月近く継続することが多く、かさぶたになって発疹の跡が消えるまで、更に2~3週間必要とします。
治療法
帯状疱疹は自然治癒することが多い病気です。治療は一般的に抗ヘルペスウイルス剤による薬物療法が行われます。点滴による静脈注射、内服、外用剤の塗布で治療が行われ、痛みがある場合には、消炎剤、鎮痛剤が用いられます。
一般的な痛み、皮膚の跡ではなく、帯状疱疹後神経痛と呼ばれる神経痛が残ることが稀にあります。痛みの記憶が残るものでとても大変です。自然治癒に頼らず、早期治療をすることをお勧めします。
帯状疱疹は一度免疫を持つと再発することがほとんどなくなる特徴があります。そのため、予防にはワクチンの接種が有効です。